令和4年11月8日に、国土交通省から「こどもエコすまい支援事業」をスタートすることが発表されました。
公式サイトこどもエコすまい支援事業
これは、18歳未満の子どもを養育している家庭及び夫婦のいずれかが39歳以下の家庭において、高い省エネ性能を持った新築を計画する際に一律100万円の助成金が交付される制度です。
省エネ性能として規定されている内容や、具体的にどのような支援策なのか、また注意すべき点について解説します。
こどもエコすまい支援事業で重要なのは、ZEHレベル(ゼッチレベル)の基準を備えた新築を建設する際に限って一律100万円の助成金が交付されるということです。つまり、推奨されるZEHレベルに到達していなければ支援の対象になることができません。
ZEH(ゼッチ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称です。直訳すると、「エネルギーの使用量と供給量が同じで、収支が0である住宅」という意味になります。
平成28年に、省エネ住宅の基準として制定された「省エネ基準」よりも、さらに厳しい数値設定となっていることが特徴です。
ZEH基準の具体的な数値は、再生可能エネルギーを除いた基準一時エネルギー消費量から20%以上一次エネルギーの消費量を削減したものと定義されています。
簡単に言うと、ZEH基準をクリアしている住宅は、一般的な住宅よりも20%以上電力やガスの消費量が少なくなっているということです。
2022年現在、化石燃料や天然ガスの高騰によって家庭で使う電気やガスの料金が値上がりし続けています。こうしたZEH住宅を増やすことで、国全体で消費されるエネルギーの量を減らしていき、家計が圧迫されていることへ対処しようとしているのですね。
助成金をもらえるメリットは、想定していたのよりもグレードの高いキッチンやバス、トイレを施工できる、ローンの借入金を少し減らせる、外構工事などのオプションを充実させることができるなどです。
こうした機能や施工は高額になりがちなので、限られた資金の中で新築を考えるときにカットせざるを得ないテーマといえますね。
また、省エネ住宅はそもそも高い気密性や断熱性など備えた施工が前提です。そのため、省エネ住宅やZEH住宅を扱っているハウスメーカーのプランは全体的に高額な傾向にあります。
そのため、省エネ住宅を建てるだけの資金がなく、選択肢に入っていなかった子育て、若者世帯にとっては改めて住宅メーカー選びを考えるきっかけになるかもしれません。
ただ、一律100万円というと、新築にかかる費用全体から見ると決して潤沢な金額とは言えません。
こどもエコすまい支援事業の注意点は大きく4つ考えられます。まず、対象となるのが子育て中か夫婦のいずれかが39歳以下でなくてはいけないということです。2022年現在、40代で結婚するご夫婦も増えていますが、そうした方は対象にならないことがデメリットといえますね。
また、先ほど説明したように一律100万円の支援とは、家庭によって充分な資金になってくれない可能性があることも注意点の一つです。
また、助成を受けようとしても、申請手続きに時間がかかり、手続きを基準にスケジュールを組んでいかなくてはいけないというデメリットもあります。お子さんの入学や進学に合わせて急いで新しい家を建てたい、という切羽詰まった事情がある家庭には大きなネックになってしまいます。
そして次に述べる4つ目の注意点が最も大きな課題といえます。
最も重要なことが、始まったばかりの支援制度なので制度に参加する事業者の登録や、ZEH住宅を建てるための助成申請の受付開始日時が具体的に決まっていないということです。
そのため、制度を利用したいと思っていても、どのメーカーが登録事業者なのかわかりません。そして先に述べたようにスケジュールは申請手続き主導となってしまうのに、いつ申請できるのかわからないので引っ越しや家具の購入のプランが建てられません。こうした大きなデメリットがあるということを、よく理解したうえで助成金の申請をするかどうかを検討しなくてはいけないのです。
こどもエコすまい支援制度の具体的な申請開始などはまだ未定です。どの会社に依頼すればいいのかもわかりにくくなっています。
トリスマスタッフは、鳥取市内の30社以上の住宅メーカーの中で、支援制度に加入した企業の情報をいち早く抑えることができます。そのため、制度の利用を検討したい施工主の方に対して、具体的なメーカーや工務店をすぐ紹介できます。
ZEH住宅は、高性能な機能を備えた住宅なのでそもそもの価格が高くなりがちです。しかし、電気やガスの使用量を少しずつ減らせますから、長期的視野で考えると初期投資を回収することも不可能ではありません。
そうした資金面の相談も含めて、疑問にお答えできます。詳細が知りたいと思った方はお気軽にご相談ください。
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